> PD043:『ハンネ・ヴァトネ - ミー・アンド・マイ・ピアノ』
その芳醇な音楽シーンが注目を集める、現在の北欧ポップシーンの中心都市、ノルウェーはベルゲン在住の女性ピアニスト/SSW、ハンネ・ヴァトネのデビュー作、『ミー・アンド・マイ・ピアノ』は、たったの一声、一聴でそのスゴさが伝わるホンモノの名作です。
タイトルからも分かる通り、ハンネ自身が奏でる小気味良いピアノを軸に聴かせるジャジーなポップスたち。そのカラフル過ぎる七色のメロディセンスがまずスゴい。さらには、ジャズ、ロックにクラシック、フラメンコ、レゲエ、エレクトロ、ミュージカルまでを取り込み、ややヒネくれているハズなのに、さらりと聴かせてしまうアレンジのセンスがスゴい。そして何より、その天性のスウィートヴォイス、程よくハスキーな歌声がとにかく印象的で素晴らしいのです。
美しいピアノの音色で奏でられるメロディにウットリするオープニングの「01. Hello」から、スケールの大きさはひしと伝わりますが、興味深いのは、弾けヒネくれジャジーポップな「06. Take me Tokyo」、「03. Boo Boo」、「02. Running guy」辺りの突き抜けたポップな楽曲達。小難しい転調を軽々と決めつつ、ポップな“ハンネ節”みたいなモノをサラリと聴かせてくれます。さらには、(ほんのちょっぴりファイストっぽさも感じさせる、)高らかに鳴り響くピアノ、硬質な打ち込みに乗せ、高揚感溢れる名曲「10. Captains little miss」、続くフラメンコのリズムに乗せたグルーヴィーなジャジーポップ「11. Hasta la vista」を聴けば、彼女の才能がホンモノだと簡単に解ります。ピアノの弾き語りで聴かせる美しい名曲「13. Me and My Paino」など、アルバム通じてこの作品に耳を傾けると、一体、この子の頭の中はどうなってるんだろう?と思わせてくれるほどに、イマジネーション豊かで、ポップで、ちょっと毒っ気もありつつ感動させてくれる…そんな聴けば聴くほどにクセになる名盤です。



